水産資源 未来を科学する Fisheries Resources Science of The Future

About us

かつて,海は広大で,そこに生息する生物資源は無尽蔵であると考えられていました.しかし,産業革命以来の技術革新と人口増加にともなって漁業が急速に発展し,海洋の有限性が認識されるに至りました.今日,国際的には国連海洋法条約のもと,200海里排他的経済水域が設定されて,新たな資源利用秩序の時代に入るとともに,「責任ある漁業」の推進が唱えられています.我が国でも漁獲可能量(TAC)制度が施行され,周辺海域の資源評価にいっそうの科学性が求められています.一方,気候・海洋変動に起因するマイワシ資源の大変動にみられるように,地球環境変化にともなう水産資源の将来にも大きな関心が持たれています.当研究室は,水産資源の科学的な持続利用をめざして,その基礎となる水圏生物の生活史,回遊魚の生態と進化,耳石分析による個体履歴解析,資源変動機構,水圏生物群集・生態系の構造および動態,資源評価・予測法,資源管理手法に関する研究を推進しています.